出来高含め3年総額1500万ドル(約16億5000万円)以上の大型契約
西武から海外フリーエージェント(FA)でメジャー入りを目指す秋山翔吾外野手(31)が、レッズと基本合意したことが30日、分かった。
出来高含め3年総額1500万ドル(約16億5000万円)以上の大型契約になる見込み。
カブス、ダイヤモンドバックスなど5球団による争奪戦で、最大級の評価を示したレ軍に絞り込み、条件面で合意に至った。近日中にもメディカルチェックを受け正式契約を結ぶ模様だ。
秋山が新天地をレッズに絞り込み、条件面で基本合意に至った。米球界関係者の話を総合すると、3年の複数年契約で出来高含め総額1500万ドル(約16億5000万円)以上の大型契約の模様。西武が残留交渉で提示していた4年20億円と比べても、年俸ベースで上回る好条件だという。交渉段階から他球団をリードしていたレッズが、そのまま射止めた形だ。
米報道「メジャーでは右翼か左翼」
大リーグ公式サイトは「4月16日に32歳になるアキヤマは西武ライオンズでの9年間の生涯打率は・301。左打ちで過去3年はシーズン平均23本塁打を記録した」と打力の高さを紹介。守備に関しては「西武では中堅だったが、メジャーリーグでは外野両翼のどちらかを守る構想になりそうだ」とする一方で、正中堅のセンゼルが右肩手術からの復活を目指している状況から「シンシナティ・レッズ)に信頼できる中堅が加わることになる」とも伝えた。
11月下旬の海外FA権行使から約2カ月に及ぶ争奪戦に、ついに終止符が打たれた。カブス、ダイヤモンドバックス、レイズを含めた4球団と、12月上旬に米国・サンディエゴでのウインターミーティングで直接交渉。その後、さらにパドレスも名乗りを上げ、5球団による獲得競争が繰り広げられていた。その中で「1番中堅手」として、一貫して高い評価を示してきたレッズを選び、海を渡る。
レッズは、大リーグ30球団で唯一日本人選手がメジャー出場したことがない
レッズは、大リーグ30球団で唯一日本人選手がメジャー出場したことのない未開の地。オハイオ川に面したシンシナティに本拠地を置く。70年代に黄金時代を築いたが、リーグ優勝はワールドシリーズを制した90年を最後に遠ざかっている。今季はナ・リーグ中地区4位でシーズンを終えた。30年ぶりの優勝へ、秋山をチームの軸に据える補強で戦力を再構築する。
秋山は10月31日に右足薬指骨折、リハビリを継続中
秋山は10月31日に右足薬指骨折からリハビリを続け、今月22日の野球教室では、軟式ながら“フルスイング”を解禁していた。その際も「あれくらいは大丈夫だろうと思っています」と順調な回復ぶりを披露。年末年始も練習は継続している。年明けにも現地入りしメディカルチェックを受け、正式契約を結ぶ模様だ。新天地のチームカラーは赤。新たなユニホームを身にまとい「レッズ秋山」が誕生する。
秋山翔吾のプロフィール
神奈川県出身、横浜創学館高-八戸大を経て10年ドラフトで西武から3位指名でプロ入り。走攻守を兼ね備えた日本球界屈指の外野手として5年目の15年にはシーズン216安打を放ってNPB最多記録を樹立。17年には首位打者のタイトルも獲得した。今季は143試合に出場して、打率・303、20本塁打、62打点。シーズン179安打で3年連続4度目のリーグ最多安打をマークした。
プロ9年の通算記録は1207試合、打率・301、1405安打、116本塁打、513打点、112盗塁、出塁率・376、長打率・454。ベストナイン4回、ゴールデングラブ6回
シンシナティ・レッズ
シンシナティ・レッズ 19年シーズンは75勝87敗(ナ・リーグ中地区4位)。これまで世界一5度、リーグ優勝9度、ポストシーズン進出は15度。19年シーズンの総年俸1億3400万ドル(約147億円)は30球団中14位。本拠地はグレートアメリカンボールパーク(シンシナティ)。監督はデービッド・ベル(通算75勝87敗)が務める。前身のレッドストッキングスが1881年に発足し、その時代を含めると138年の歴史を誇る。1970年代にジョニー・ベンチ、トニー・ペレス、ピート・ローズらを擁した強力打線は「ビッグレッドマシン」と呼ばれ、ポストシーズン進出の常連だった。現在のチームには球宴6度選出の一塁手ボット、同3度選出の三塁手ムスタカス、今オフに来日し話題を集めた親日家の先発右腕バウアーがいる。
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