“黄金世代”の一人として、海外への意識は高まる一方
16日、オーストラリア・ロイヤルアデレードGC=6689ヤード、パー73
31位から出た原英莉花(21)=日本通運=は5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73で回り、通算4アンダーの25位で終えた。47位から出た上原彩子(36)=モスバーガー=は2バーディー、4ボギーの75でイーブンパーの55位となった。首位から出た朴仁妃(韓国)が74で回り、14アンダーで逃げ切って通算20勝目を挙げた。
今季初戦で確かな手ごたえをつかんだ。米国女子ツアー「ISPSハンダ・オーストラリアン女子オープン」の最終日。原英莉花は5バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの「73」とイーブンで回り、トータル4アンダー・25位タイで4日間を終えた。
昨年は予選落ちに終わった舞台でリベンジに成功。4日間をしっかりと戦い抜いた。「去年よりは試合の流れを掴むのは大体できているのかなと思います。まだまだ先があるので一歩一歩成長できたら」と、白い歯をこぼした。
後半に入ると予報にない強風が吹き荒れてスコアを落とした。「しっかり状況判断が出来ないと落としてしまう」と原自身も反省点に挙げたが、そこは経験。「間近で(クリスティ・)カー選手の風の中でもスコアを伸ばして、我慢するところは我慢して、というメリハリあるプレーを見させていただいた」。ツアー通算20勝を誇るベテランのプレーも大きな糧となった。
原(前半は2番から3連続バーディーも、後半にスコアを3つ落とす)「後半から風が吹いてきて難しかった。最後(17番バーディーで)イーブンに戻せたので良かった。でも、課題が残った。(昨年予選落ちした大会で成長は)去年より状況判断はできている。まだ先があるので、一歩一歩成長できたら」
「環境も良いですし、こっち(米国ツアー)でプレーしたいなと思いました。変なことをしなければ戦っていけるのかな、と。日本に比べて気持ち的に余裕をもってアグレッシブに攻めていけるコースセッティングでしたし、新鮮で楽しかったです」。すでに同年代では畑岡奈紗、河本結が米ツアーを舞台に戦っている。渋野日向子も2021年から米ツアー本格参戦の意向。原も“黄金世代”の一人として、海外への意識は高まる一方だ。
3月6日にはいよいよ国内開幕戦を迎えるが、「楽しみですね。(状態も)思っていたよりは良い。開幕してから早めに1勝を挙げたいです。そうしたら自分でも自信をもってストンと行ける気がするので、足踏みしたくないですね」。目指す高みはまだまだ先。21歳は立ち止まることなく新シーズンを駆け抜ける。
原英莉花 プロフィール
ハラ エリカ / Erika Hara(21歳)国内女子 賞金ランキング:14位
女子世界ランキング:99位
10歳からゴルフをはじめる。湘南学院高校在学時の2015年に、尊敬してやまないジャンボ尾崎こと尾崎将司に弟子入り。以降、ジャンボのもと腕を磨いてきた。師匠譲りのスケールの大きいプレーと、173cmという高身長も相まって“大型ルーキー”の呼び声が高まった。2018年3月にはステップ・アップ・ツアー『ラシンク・ニンジニア/RKBレディース』でプロツアー初優勝。5月の同ツアー『日医工女子オープン』も制し、大器の片りんをうかがわせている。同年にはプロテストにも合格。2019年の「リゾートトラストレディス」でレギュラーツアー初優勝を挙げた。
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