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渋野日向子が2打差逆転で19アンダーで涙のV

日本勢では宮里藍以来となるルーキーイヤー4勝目

大王製紙エリエール・レディース最終日 11月24日

愛媛・エリエールGC松山(6580ヤード、パー72)賞金総額1億円(優勝1800万円)

 首位と2打差の7位タイで出た全英女王の渋野日向子(21=RSK山陽放送)が逆転優勝を飾った。最終日に6バーディー、ノーボギーの66で回り、通算19アンダーでフィニッシュ。同組の賞金ランク1位鈴木愛との見応えあるバーディー合戦も制し、初の賞金女王に望みをつないだ。

国内通算4勝目、日米通算5勝目

 国内女子ツアー「大王製紙エリエールレディス」の最終日が終了し、トップと2打差から出た渋野日向子が6バーディ・ノーボギーの「66」をマーク。トータル19アンダーで逆転優勝を果たした。国内通算4勝目。日米では通算5勝目を飾った。

 前半を3アンダーで折り返した渋野は、後半出だしから2連続バーディを奪取。さらに1つ伸ばして迎えた最終18番をパーで締め、単独首位でホールアウト。後続が伸ばしきれずに渋野の優勝が決まると、涙を流しながら喜びをあらわにした。

いつもキャディーをしてくれた(定由)早織さんが来てくれた時に、もう涙が止まらなかった。(渋野)

 優勝後のインタビューで「ちょっと緊張しながらプレーしていたけど、いつもキャディーをしてくれた(定由)早織さんが来てくれた時に、もう涙が止まらなかった。

 ギャラリーさんは日に日に増えていって、きょうも短いパットとかすごく緊張したんですけど、パーをとった時とか『ナイスパー!』と言ってくれて、バーディーを取ったときは大歓声で。本当に自分は恵まれているなと実感した。皆さんの前で優勝できたのはすごくよかった」と喜びにあふれた。

 前半に3バーディーを奪い首位と1打差の2位で折り返すと、10番のバーディーで首位に並び、11番も伸ばしてリードを奪った。同組で賞金ランク1位の鈴木愛と首位で並んで迎えた15番、渋野は3メートルのバーディーパットを沈めて再び突き放した。

(鈴木)愛ちゃんとだったから、こんなにいい試合できたと思う。ボクシングの殴り合いのような。(青木コーチ)

 最終日の朝に駆けつけた青木翔コーチは「初日から彼女らしさが出ていた」と勝因を挙げ「(鈴木)愛ちゃんとだったから、こんなにいい試合できたと思う。ボクシングの殴り合いのような。取ったら取り返して、みたいな。本当にすごいいい試合だったと思います」と、2人の勝負をたたえた。

 渋野は9月のデサント東海クラシック以来の優勝で、賞金1800万円を加算。今季獲得賞金を1億3791万4314円とし、女王争いはランク1位の鈴木、同2位の申ジエ(韓国)と三つどもえの混戦となった。次週は最年少女王を懸け、優勝賞金3000万円の今季最終戦メジャー、ツアー選手権リコーカップ(宮崎)で戦う。「ここで優勝できたので、最終戦でまだチャンスがある。自分のプレーができれば結果はついてくると思うので、頑張っていきたい」。逆転女王へ力を込めた。

 渋野はこれで今季4勝目。1988年以降の日本勢では、宮里藍以来史上2人目となるルーキーイヤーでの4勝目を達成した。

 鈴木愛はトータル18アンダー・単独2位でフィニッシュ。ツアー史上初の4週連続優勝はならなかった。トータル17アンダー・3位にイ・ミニョン(韓国)が入った。

渋野の逆転

 これで日米5勝中、最終日の逆転で3勝目。ワールドレディスサロンパスカップは首位タイから出て、71で回り初優勝。資生堂アネッサレディスは2打差2位から追いつきプレーオフを制した。全英女子オープンは2打差首位から、68で逃げ切り。デサント東海クラシックは8打差20位から、64で大逆転で制した。

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